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ボフォート海調査概要 & 今日の船ご飯 8/22/08 [  北極海調査]

今日のシフトもスムーズだった。何事も問題がなく、読書がはかどったはかどった。笑   今、読んでいる本はジョン・グリシャムの「The Client (依頼人)」。その前は「The Pelican Brief (ペリカン文書)」を読んでいた。グリシャムの本は法律関連のものばかりで、単語がちんぷんかんぷんだったりするんだけど、それでもストーリーが面白いので、けっこういいペースで読めるかな。どちらもはるか昔に見た映画のシーンやキャラクターをなんとなく思い出しながら読んでるけれど、ハワイに戻ったらぜひ映画をまた見てみたいね。

さてさて、今日は僕らの行っている調査について少し書いてみようと思う。今さら。。。なんだけど。笑

前にもちょこっと話したけれど、調査の目的はGeo Hazard Surveyといって、海底、もしくはその下の地層に石油掘削の妨げとなる危険要因がないことを調べるというもの。Explorationといわれる石油や天然ガスの層を実際に探すものとは違って、どちらかというと地味なものかな。笑
Explorationでは海底下10kmとかの深い地層を調べる必要があるらしいけど、Geo Hazard Surveyの場合は海底表面と地層を3kmぐらいまで。

アラスカボフォート海の海底油田はアメリカ政府の管轄する領域で、石油会社は3~5年単位で一定サイズに分けられたブロックをリースする。もし、リースしたブロックを掘削する場合は、これに先立って掘削するエリアのGeo Hazard調査や考古学的調査をし、MMS (Minerals Management Service)という政府機関が定めたガイドラインをクリアしなければならない。

ボフォート海はベーリング海峡に近く、大昔、人類がアジア大陸から陸伝いにアメリカ大陸に渡ってきたルートでもある。前回の氷河期に陸だった場所が今は海底になっているところもあり、考古学的価値のある場所や物が発掘される可能性もあるのだそうだ。まぁ、今回調査している海域は30~40mと浅く、海底は氷河で削られまくっていて、たとえ文明の跡があったとしても、もはや分からないだろうということなんだけど。。。

僕らの行っているGeo Hazard Surveyは大きく分けて、海底表面の調査と海底地層の調査の二つに分けられる。海底表面を調べるためには、サイドスキャン(Side Scan)とマルチビーム(Multibeam)という2種類のソナーを使う。前者は海底の映像を音で見るというもので、音の跳ね返りの強さをモノトーンで描いて映像化する。胎児のウルトラサウンド(超音波)と同じようなもの。というか、周波数が違うだけで原理はまったく一緒。そして後者は海底までの深さを正確に測るもの。音波の跳ね返りの時間を正確に測定することによって距離が分かるわけだ(距離=水中での音速x時間)。ちなみに今回の調査では幅200m、解像度はサイドスキャンが30cm~50cmで、マルチビームが1mぐらいのデータを取っている。このソナー調査が僕とバートランの担当。

僕らが担当するソナーデータ画面。3つのスクリーンがあって、上の二つがマルチビームソナー用の画面 (左がソナーデータで右がナビゲーションデータ)。下の画面はサイドスキャンソナー用の画面。

次に海底の地層を見るための地震波探査(Seismic)として、今回の調査では調べる深さと解像度に応じて3つのシステムを使用している。サブボトムプロファイラー(Sub-bottom Profiler)は海底下50mぐらい、シングルチャンネル(バブルパルサー)は1kmぐらい、マルチチャンネル(エアガン)は3~5kmぐらいの地層を見ることができるらしい。サブボトムはソナーと同じで、音波の発信と受信を同じセンサーで行うけれど、シングル、マルチチャンネルの地震波探査は、バブルパルサーやエアガンという音響ソースを使って発信し、ストリーマーという長いチューブ状のハイドロフォン(水中マイク)を使って反響波を測定する。こちらはソナーと違って、データが映像として見れず、生の音響データ(よくあるアナログの音声データみたいにジグザグした線)しか見ることができない。なので、ぱっと見でいいデータなのかどうかが僕には全然分からない。。。(^^;;;

サイドスキャンソナーが海底を2次元の面(xy面)で、マルチビームソナーはそれに深度が加わった3次元空間(xyz空間)で捉えるのに対して、地震波探査は、海底を船の航跡沿いに地下に向かって(z方向)スライスした形でデータを取る。ソナーデータを処理すると海底の地図ができ、地震波探査データを処理すると、船の航跡に沿った海底の地層を見ることができる。また等間隔にレイアウトされた航跡ごとの地震波探査データを補間すると、3次元の地層データ(レイヤー)が出来上がる。簡単な例を挙げると、グーグルマップの航空写真(2D)がサイドスキャンのデータで、グーグルアースのグランドキャニオンなどの立体地形データ(3D)がマルチビームのデータ。そして、立体地形データがミルフィーユのように層になったものが海底地層データ、という感じ。(これでニュアンスが伝わるかな?笑)

地震波探査は機器が大きく、専門のメカニックやオペレーターが必要となり、機器の投入、引上げも大掛かりで手間がかかる。特にエアガンを使うためには大きなジェネレーターやコンプレッサーが必要で、船のバックデッキはほとんどがエアガン関係の機器とストリーマーで埋まっている。それと比べるとソナー調査は楽だねー。海に投入するソナー本体とデータ収録ルームのコントロールボックスにワークステーションが必要なだけ。ま、それでもソフトの扱いやらデータ処理にはやはり専門知識が必要で、僕らは一応エキスパートとして扱われているのだ。実はそれほどたいしたことやってないんだけど。笑

Henry Cのデータ収録部屋(Geophysical Shack)。

ひとつのシフトで調査クルーは3~5人。Shackにはソナーオペレーター(僕かバートラン)と地震波探査機オペレーターの二人、それに加えてエアガンを使う場合にはガンオペレーターの三人が働いている。そして、ブリッジには船を調査の測線に沿ってガイドするナビゲーターが一人、デッキにはエアガンのコンプレッサーなどのメカニックが一人いる。


今日の船ご飯

朝食・・・なし

ランチ

ポークチョップ
チキンテンダー
オニオンリング
ブロッコリ
マッシュルームスープ

ディナー・・・なし

夜食・・・ 鴨の胸肉、パスタ

最近、Hughesの料理がしょっぱく感じることが多い。昨日のミネストローネもそうだったし、今日のポークチョップのマッシュルームソースも。ちょっと食べるのが辛いぐらい。。。Hughesも長い航海で疲れてきたのかな。。。ディナーの残りの鴨、うまかった~。出来立てをぜひとも食べたかったねぇ。パスタもシンプルな味付けなんだけどおいしいんだよねー。


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